神授業、見放題。
このフレーズ、聞いたことありませんか?
リクルートが提供する動画配信サービス「スタディサプリ」のキャッチコピーです。


そう思った教員のあなた。
でも、このスタディサプリって生徒だけが利用するものだと決めつけていませんか?
本日は「スタディサプリは生徒が利用するものだ」と考えているあなたに
をお話ししようと思います。
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目次
教員がスタディサプリを活用すると、効率よく授業の準備や教材研究ができる
スタディサプリって(CMの印象が強いため)受験生向けのオンライン動画アプリ、というイメージがありませんか?
もちろんメインユーザーは受験生なんですが、今では受験生に限らず小学生から社会人にまで利用されているアプリです。
小学生から大学受験生、さらには社会に出てからの学び直しに至るまで、幅広いターゲットに活用されるよう(アプリごとで区別され)コンテンツの充実が図られている、それがスタディサプリ。
幅広い年齢層に向けた授業や講座が入っているため、あなたが担当する校種や教科・科目も、きっとあるハズです。
スタディサプリには、授業動画とテキスト資料がついています。
テキスト資料があることで、容易に学習のポイントや講義内容が確認できます。
メインである授業動画では、扱っている内容そのもの以外に
- 口調や立ち振る舞い
- 関連テーマ
- 切り口
なども、教員の立場として大変参考になります。
場数を多く踏んでいない教員だと、教える単元のどこにターゲットを絞ったらいいか、わからないものです。
逆に。
授業に小慣れてくると、(どうしても)独りよがりになりやすく、生徒を置き去りにすることもしばしば。
教員の立場としてスタディサプリを使えば
- 押さえるべきポイントが明確にできる。
- 指導案や展開例の参考になる。
- 板書や伝え方のアイデアが得られる。
総じて、あなたの授業の質をあげるのに役立ちます。
動画見てもらうとよくわかるのですが、登場する講師の方は歯切れよく(テンポよく)授業を進めていることに気がつくハズです。
だからこそ、自分がいかに「えー」とか「あー」とかが多いことにも気がつかされるハズ。
参考
アプリなので(動画なので)、忙しい教員でもスキマ時間や移動時間で見ることができます。
授業準備や教材研究のためにわざわざ参考書を広げることも減らせます。
スタディサプリとは?

スタディサプリは、2013年に「教育格差を無くし、個人に合った学習機会を提供し、最高の学びを届けたい」というコンセプトで作られた動画配信サービスです。
元々は「受験サプリ」という名前のサービスだったので、言わずもがな受験生(特に大学受験)向けに提供されていたサービスです。
これが、2015年に入ってから

という声が多くなり、サービスの仕様を変更することに。
教育現場で働く教員の業務軽減や、授業での活用を念頭に考えながら、サービスを向上してきた。
それが、現在のスタディサプリです。
参考
およそ5校に1校が、スタディサプリを導入している

全国の学校(小中高)数は平成30年度の文部科学統計によると、およそ35,300校。
一方、高校の現場でスタディサプリを採用している学校数は(リクルートのホームページにある上記画像によると)、2017年現在でおよそ1,000校。
採用している学校の多くは高校なので、全国の高校数およそ4,900校で考えれば
ってことになります。※筆者調べ
実際に高校の現場に導入される場合は、授業コンテンツのみならず、到達度テストやテスト連動課題配信、進路決定のワークシートなど
- フィードバックの一つ
- 補助教材
として使うことが多いようですね。
学校向けスタディサプリについては、希望者だけ利用させて成功した(その後、学校全体で導入した)例もあるようです。
本格的にスタディサプリを現場に持ち込みたい場合は、学校向けスタディサプリを利用することになるでしょうから、そんな場合は組織的に対応した方がいいでしょうね。
学校向けスタディサプリが気になる方は、こちらをどうぞ。全国の高校の導入事例が載っています。
参考
- 学習支援
- 活用事例一例
スタディサプリの種類は豊富なので、様々な目的に適応できる
スタディサプリは何も大学受験の為だけに用意されていません。
今では小学生から社会人など幅広いターゲットに、コンテンツを提供しています。
恥ずかしながら、スタディサプリは
と考えていたので、かなり意外でした。
たとえば小学校向けなら小学校教諭の方が指導の参考として利用することが可能ですし、自分の子どものために利用するってことも可能です。
あと、教員のあなた自身の資格取得にもスタディアプリは役立ちます。
資格に無頓着な教員も多いですが、私は教員も資格取得やスキルアップは絶対に必要だと思っています。
いつ国や地方の財政が悪化して今の職を続けられなくなるか、わかったもんじゃありませんからね。
参考
教員といえど、若いうちに資格やスキルを身につけておいた方が後悔はしないはずです。
いざその時になって焦っても、手遅れですからね。
そんな資格取得やスキルアップの一つとして人気のTOEICも、スタディサプリに動画コンテンツがあります。
社会に出てから日本史や世界史などを学び直しをしたり、必要に迫られて英会話の勉強したり。
活用の幅が、本当に広いですね。
スタディサプリの最大の魅力は、やはり定額料金
そしてスタディサプリの一番の魅力は、何と言っても
スタディサプリシリーズ全般に言えることですが、塾や他のサービスよりも価格が抑えられている。
これは、利用者にとって大変ありがたいことです。
ちなみに、教員のあなたが利用すると思われるコンテンツのそれぞれの月額料金は
- 教科のやつ(小学講座や中学講座など)や日常英会話は、980円
- TOEIC対策で2,980円(より個人レッスンに近いものは、約5,700円)
となっています。
たとえ1,000円でも仕事のために私財を使う(自分で月額料金を払う)ってのは、納得いかない方もいらっしゃるかもしれません。
でも、スタディサプリを使うことで時間を買うと思ったらどうでしょうか?
やることだけが増やされていくような、昨今の教育現場。
自分自身が賢くならないと、どんどん追い込まれていきます。
圧倒的に時間がない教員は、日々の業務をこなすために授業準備や教材研究の時間を使います。
そのしわ寄せは、生徒にいきます。
そして、あなたのプライベートの時間も無くしていきます。
国や地方に「業務量を改善してくれ」と訴え続けていくことも重要かと思いますが、その間も時間は過ぎていきます。
目の前の生徒に授業しなくてはなりません。
少ない時間しか授業準備の時間が取れないのであれば、効率を求めなくてはなりませんよね?
50円で「数十分〜数時間の時間を購入」していると思えば、私は安い方だと思います。
(まとめ)スタディサプリは、教員にとっても魅力的なサービス
昨今の「教育にICT」とか「反転授業(自宅で学習、学校で復習)」とか「アクティブラーニング(主体的・対話的・深い学び)」などで、教員もデジタルツールに頼らざるを得ない状況が続いています。
そんな中。
意外に少ないと感じるのが、教員自身が(手軽にできる)スキルアップや知識の補充ツールだと感じています。
スタディサプリを教員の立場で使えば
- 教科・単元の押さえるべきポイントがわかる。
- 立ち振る舞いや授業構成、板書の参考になる。
- いつでもどこでも、低料金で授業準備ができる。
こんなところが期待できます。
あと、進学情報とも連携しているので(スタディサプリ進路)、進路相談などの情報収集や生徒への進路指導なんかにも役立ちます。
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